バーミヤンについて
 バーミヤンは標高2,500mにある東西に長い渓谷で、北にはヒンドゥークシュの支脈であるコーイ・ホジャガール山脈を、南にはコーイ・ババ山脈を望む盆地になっています。
 4月〜10月ごろまでは過ごしやすくバーミヤン滞在には適した季節と言えます。5〜7月には野花が美しく咲き、10〜11月には葉が色付き、11月半ばには雪が降り初めます。

バーミヤンへの道

シバール峠ルート
  (北回りルート・ゴルバンド渓谷ルート) 246 Km

シバール峠ルートはカブールから6〜8時間でバーミヤンへ到着します。カブールからショマリ平野を北上しプリマタックまでの83Kmは舗装道路ですが、そこからは未舗装の道となります。ここからゴルバンド川沿いに走り、オクサス川とインダス川の分水嶺となるシバール峠(約3,000m)を越えていきます。バーミヤン渓谷の入り口、シャーレ・ゾハーク(ゾハーク・シティ)に到着するとそこからバーミヤンの中心まで約50分です。


ハジガック峠ルート (南回りルート) 180Km
このルートはカブールから5〜7時間で到着します。カブールの南、マイダンシャハルから西へ入り、ウナイ峠(約3,200m)とハジガック峠(約3,450m)を越えていきます。たくさんのトラックが行き来していますが、治安状況は流動的なため、出発前に必ず最新の治安状況の確認が必要です。2007年1月現在、このルートの利用は避けるべきです。


空路
カブールから約30分、バーミヤンの町の南の丘の上にある空港へ到着します。現在のところ、国連機とパク・テック(民間の航空会社)がカブールとバーミヤン間に定期便を飛ばしていますが、座席は国連や民間の援助団体のみ利用可能なため、一般の旅行者は、現段階では空路での移動手段がありません。


 バーミヤンのみどころ

 バーミヤンは古来からシルクロードの要衝として発展した隊商都市で、西から東から数々のキャラバンが、旅の途中にバーミヤンを訪れました。北はバルフ、南はガズニ、カンダハール、東はカブール、ジャララバード、西にはヘラートへの道が広がっていました。商人たちは、旅の安全を祈願しバーミヤンにお布施を行いました。バーミヤンの2体の大仏は、そんなバーミヤンの栄華を今に残す遺産となっています。残念ながら2001年、旧政権タリバンの蛮行により、大仏は破壊されてしまいました。
 
各遺跡・観光地の訪問には、最新の治安・地雷の除去状況を確認してから訪問しましょう。


   
バーミヤン石窟    シャーレ・ゾハーク   シャーレ・ゴルゴラ
    フォラディ石窟   
 
カクラク石窟       龍の谷           バンデアミール

 バーミヤン石窟 Bamiyan Caves
 
 バーミヤン石窟はバーミヤン谷の北側の絶壁に長さ1,300mにわたって約750の石窟が造営された石窟群で、その東西に2001年、タリバンによって破壊された西大仏(高さ55m)、東大仏(高さ38m)があります。2003年には「バーミヤン渓谷の文化的景観と考古学遺跡群」としてユネスコの世界遺産に登録されました。現在はユネスコや各国の考古隊により遺跡の修復・保存作業が進められており、新しい発見も続いています。
 バーミヤン東大仏の周辺の石窟は一部入場可能となり、残された壁画の一部を見学することができます。


全長1,300mにわたるバーミヤン石窟全景

   破壊された西大仏 東大仏165窟(C1) 

東大仏167窟(D)
シャーレ・ゾハーク Shahr-i-Zohak

 バーミヤンの町の東17キロのバーミヤン川とカル川の合流地点にある要塞跡。現在の砦の跡は12世紀のシャンサバニ王朝時代(チンギス・ハン侵攻時)のものとされますが、実際には「天然の要塞」として6世紀には利用されていました。近代の内戦でも利用され、地雷が残っている箇所もあります。
 カブールから陸路で到着する人々にとって、バーミヤン渓谷の入り口に位置するこの砦は最初に見る「記念碑」。夕日を浴びたシャーレ・ゾハークは赤く輝き、レッド・シティー「赤い町」の別名を持ちます。砦の頂上からはカル川沿いに延びる美しい渓谷が展望できます。
シャーレ・ゴルゴラ Shahr-i-Gholghola

 「亡霊の叫ぶ町」と呼ばれる砦の廃墟跡。12世紀のバーミヤンでは、ゴール朝を引くシャンサバニ王朝が栄えていましが、1221年のチンギス・ハン軍の襲来により「死の町」と化しました。そのときの虐殺される叫び声が、この砦の名前、「叫びの町」の由来です。砦の上にはアフガンの警備兵が常駐しています。頂上からはバーミヤン谷が一望できるパノラマビューポイントです。

 
ォラディ石窟 Foladi Caves

 バーミヤン盆地の西側を流れるフォラディ川に沿って造営された約50の窟群。内戦中に破壊が進みましたが、現在も素晴らしいラテルネンデッケなどの天井装飾を見ることができます。 


 

カクラク石窟 Kakrak Caves

 町の南東6Km、バーミヤン谷の東側を流れるカクラク川に沿って造営された石窟群。フランスのギメ博物館やカブール博物館に保管されているマンダラを思わせる赤を基調とした有名な壁画が出土した石窟です。高さ6.4mの仏陀立像がありましたが、2001年、2体の大仏とともに旧政権タリバンによって破壊されました。石窟群の上にはイスラム時代の望楼跡も見られます。


 龍の谷 Dragan Valley

 バーミヤンの南西9Km。伝説では、村の乙女が龍の生贄になろうというころを、勇者(ハズラ ット・アリ)が龍に立ち向かい、これを二つに切り裂きました。龍は後悔し涙を流ました。その龍の裂けた背がこの「龍の谷」で、”涙”は鉱泉として今も流れています。谷の入り口は帰還難民の新興住宅街を形成しています。

バンデアミール Band-i-Amir

 バーミヤンより西へ75km。緩やかな起伏の丘陵地帯の未舗装道路を走ります。標高約3,000mにある湖沼群。バーミヤンより美しいシャヒダーンの峠(約3,300m)を越えてゆき、夏には、緑の草原に映える美しい高山植物や放牧の景色も見られます。
 バンデアミールは「砂漠の真珠」とも例えられるほど美しく、中心の湖バンデ・ハイバットを中心に、バンデ・ズルフィカール、バンデ・プディナ、バンデ・パニール、バンデ・グラマーンの5つの湖から構成されます(バンデ・カムバールはほとんど干上がっています)。バンデ・ハイバットのほとりにはイスラムの預言者、ハズラット・アリが一夜を過ごした場所として聖地になっており、この湖へ巡礼に訪れる人々が絶えません。

 
バンデ・ハイバット(湖)                             ハズラット・アリ廟

 
バンデ・パニール(湖)                   シャヒダーン峠を行くハザラの人々