2007年にアフガニスタン中部、バーミヤンにオープンしたホテル・シルクロード・バーミヤンの客室用のクッションなどの備品の製作を手掛けたのがきっかけでその後、2010年にシルクロード・バーミヤン・ハンディクラフトとして会社を設立しました。
おもに、バーミヤンで古くから織られているダスタルハンと呼ばれる、食事の際に食卓代わりに床に広げるテーブルクロスのような役目の手織の布を使用したバックなどを中心に、手刺しゅうの施されたジャケットやシャツなどの衣類、クッションカバーやベットカバーなどの生活用品などのアイテムを取り揃え販売しております。




バーミヤンの毛織り布

バーミヤンの手織り布

女性たちによって織られています

 バーミヤンの手織り布は、バーミヤン市内はずれの龍の谷と呼ばれる村で女性たちによって織られています。色とりどりの布のデザインは、何百、何千種類もあり織り手の個性が生かされます。手織り布は、地面に張られた15m~20mの縦糸を機織りの原理で織っていくため屋内での作業は難しく、布を織れる期間が雪の降らない春から秋に限定されます。布を織ってえた収入は、女性たちの貴重な現金収入として生活資金に使われます。バーミヤンで暮らす女性の多くが就学経験がなく、仕事を得るのは難しく、男性であっても、産業が少なく農牧業にたよるバーミヤンでは就職が難しいのが現状です。そんな中で、彼女たちの収入は大変貴重で、女性たちの生活安定のためにも商品の販売は重要なタスクとなっています。




バーミヤンピースベア

女性たちによって織られています

バーミヤンピースベアーと呼んでいるアフガンの民族衣装を着た、テディーベアーも人気商品の一つです。アフガニスタンでは、女児が7歳になると母親から刺しゅうや絨毯織りなどの手ほどきをうけ、母親は娘とともに、絨毯を織ったり、生活の身の回り品に綺麗な刺しゅうを施し娘が嫁に行く日のために準備を始めます。しかし、四半世紀にわたる戦争で、そうしたアフガニスタンの文化習慣が失われつつある現状で、何とかもう一度失われつつある文化習慣を取り戻そうと始めたのがバーミヤンピースベアープロジェクトです。

ちょっとした刺しゅう、洋服の縫製など人間サイズだとなかなかむずかしいものの、まず小さなもので作り始めたのがきっかけでした。といっても、いくら小さくても簡単ではなく、商品として売り物になるにはかなりの時間を要しました。その甲斐あって、ピースベアーは、お客様の心をとらえ、販売開始以来テディーベアー製作を中断したことはありません。ピースベアーの製作は、分業で行われ、くま本体、衣装の縫製、衣装の刺しゅう、帽子の刺しゅうと縫製、ビーズのアクセサリーと女の子ベアー1体をとっても5人の女性たちの手が加わっています。と同時にくまちゃん1体で5人の女性が現金収入を得ることになるのです。

お客様の支援でアフガン人家族の生活が支えられているわけです。アフガンドレスをきた女の子ベアー、チョパン姿、パコーラ帽をかぶった男の子ベアー、最近では迷彩服をきたくまちゃんや、通常サイズの1.5倍大きくなったくまちゃん、ブルカをかぶったマリリン・モンローくまも登場し、バラエティに富んだ品ぞろえとなっています。

是非、一度ショップを覗いてみてください。違うアフガニスタンが見えてくるはずです。